読書 博報堂ブランドデザイン 沼田 宏充 『あなたイズム ムリなく、自分らしく、でも会社に愛される働き方』 アスキー選書

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"あなたイズム"
あなたイズム

第1章 なぜ仕事は「つまらない」のか

仕事が「つまらない」というのはどういう状況なのだろうか。詳しく分析すると、実は仕事を「つまらない」と感じる要因は、大きく分けて2つある。
ひとつは、その人の「適性」や「志向性」が合っていないこと。
もうひとつは、その人の「スキル」や「才能」が合っていないことだ。

個人の「志向性」が合っていなければ、その仕事も職場もつまらないし、「スキル」や「才能」がフィットしていなければ、結果が出ず、やはりつまらない。「つまらない」は、この2つの要素のいずれか、もしくは両方によって生じていることがほとんどだ。
これは、別の言い方をすると、その人の「持ち味」が活かされなければ、人は仕事や職場を「つまらない」と感じやすい、ということでもある。

だが、このような個人と組織の価値観の接点に着目し、個人の「イズム」を発揮させようと考えている企業はまだまだ少ない。さらに、そのための施策を実践している企業はもっと少ない。
だからこそ、「仕事がつまらない」と感じる人が多いのである。

第2章 自分の「持ち味」、組織の「らしさ」

個人にさまざまな持ち味があるように、組織にもそれぞれの考え方や重視している価値観、固有の雰囲気などがある。私たちはこれを組織の「らしさ」と読んでいる。

個人の持ち味が志向性とスキルに大別でき、それぞれに多彩な要素が含まれているように、組織のらしさもさまざまな要素から構成されている。
たとえば、その組織では、個々人の業績だけを問うのか、それともプロセスの質も問うのか。あるいは、リーダーシップの発揮が良しとされるのか、皆でフラットに助け合うチームプレーが求められるのか。また、個人を尊重したさっぱりとした付き合い方が奨励されているのか、和気あいあいと交流し合う雰囲気なのか....。
「なんとなく働きにくい」「つまらない」「合わない気がする」という場合は、こうした組織のらしさと、自分の持ち味の接点が見つけられていないことが多い。
組織のらしさが分かれば、自分の側から「どこが重なるか」という視点で組織に近づくことができる。

個人の持ち味の円と、組織らしさの円、この2つが重なる部分が双方の接点であり、今後の行動指針になる。
個人と組織のらしさの接点にある価値観を行動指針とすれば、自分の持ち味を活かしながら、組織に貢献するというウィン-ウィンの働き方ができるというわけだ。
この行動指針を、その人らしい働き方をガイドする価値観として「イズム」と定義している。
この「あなたイズム」を発揮することは、すなわち自分の持ち味を発揮することである。それでいて、組織の価値観にも合致する。だからこそ、イズムにのっとって仕事に取り組めば、楽しく働けるうえに、組織にとっても良い影響を及ぼすことができる。

“読書 博報堂ブランドデザイン 沼田 宏充 『あなたイズム ムリなく、自分らしく、でも会社に愛される働き方』 アスキー選書” への1件の返信

  1. 私のために読んでくださったのですね。
    真利さんのメッセージですね、ありがとう。
    心温かい人ですね。

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